令和2年2月苑内研修

投稿日:2020年02月18日

毎月行っている苑内研修。特養職員による2月の研修は「看取り」についてです。

突然ですが、皆さま『100日後に死ぬワニ』ってご存じですか?

きくちゆうきさん・ツイッター『100日後に死ぬワニ』

自分の死期など知る由もないワニが主人公の4コマ漫画。当然死ぬ時期なんか知らないから自分らしく生きる姿が読んでいる人の胸に突き刺さる漫画です。

 

今月の研修でも、まずは“生きる”という意味を考えるべく「自分らしく生きるために必要なこと」からこの研修が始まりました。お金や自分だけの時間、お酒や好きな食べ物。今の自分に必要なものと考えればスラスラ書ける職員もいます。

措置時代は27年間、弘恩苑に入所されていた人がおられました。一方で要介護3以上が入所条件となった現在、平均在籍期間は23年となっています。

 

好き好んで入所されることは多くなく、また家族や本人の都合でやむを得ず入所を選ぶことが多い老人ホーム。看取りだから特別なサービスを提供するのではなく、ここ(弘恩苑)に入所された時から一人ひとりに特別なサービスを心掛ける必要があるのではないか?との問いかけに続き「その人らしく生きるために私たちが出来ること」を考えてみました。

 

「自分らしく・・・」とは正反対になかなか思いつかない“その人らしく”

 

ボディタッチ、健康(体調)チェック、声掛け等。自分のことならスラスラ書けるのに利用者のこととなると、やっぱり難しい。

 

平成21年から看取り加算が出来、弘恩苑でも多くの入所者様の最後に立ち会ってきました。

平成174月からの15年間で281名の利用者様が入所された一方で175名がお亡くなりになり退苑しました。また平均在籍期間は23年ではありますが、入所期間が短い人の中には10日程度の利用者様もおられました。

 

2週間足らずの期間で、その人らしく、ここ弘恩苑で過ごしていただくためにはどのようにすればよいのか?私達に与えられた永遠の課題なのかもしれません。

 

だけどそんな課題を懸命に考える。これだって私達の仕事。

私達弘恩苑職員はこんなことを真剣に考える集団です。


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